料理で使ったり、お菓子のフレーバーになったり、身近な存在となっているコンソメ。
固形のコンソメも売られていて、とっても便利にですよね。
ですがコンソメって、なんでコンソメっていうのでしょうか?
それに肉と野菜の旨味が詰まっているといっても、ブイヨンとは何が違うのでしょうか?
コンソメとはいったい何なのか
日本でも身近な存在となったコンソメ。
料理に使ってもよし、お菓子のフレーバーにしてもよし。
とくにポテトチップスのコンソメ味は、うすしお味やのりしお味と同じくらいポピュラーになりました。
肉と野菜の濃い旨味がギュッと詰まっていて、ついつい手が止まりません。
ところでコンソメってどうして「コンソメ」と呼ばれているのでしょうか。
それにコンソメってそもそも何なのでしょうか?
肉と野菜から作ったスープというのなら、ブイヨンとは何が違うのでしょうか?
フランス生まれの完成されたスープ料理
コンソメはもともとフランスで生まれた料理です。
なので名前の由来もフランス語。
「consommé」と表記し、「完成された」という意味を持つようです。
向こうではコンソメの基準は日本よりかなり厳格に決められていて、
肉(牛肉・鶏肉)や魚から取ったダシに、肉や野菜を加えて煮立てたスープ、
その中でも澄んだ琥珀色をしているものだけがコンソメを名乗ることを許されるそうです。
つまりコンソメは「1品の料理として完成されたスープ」ということなのですね。
調理工程で「肉」が2度出てきたのも、ダシになる肉と具材になる肉が分かれているから。
(具材にする肉には脂肪分の少ない部位が使われるそうです)
本場のコンソメは肉をふんだんに使うみたいで、250グラムのスープを作るのに500グラムの肉を使うという話もあります。
それに澄んだスープでなければならないので、アク取りもかなりマメに行わなければなりません。
スープ料理と言えど、かなりの手間がかけられた、ぜいたくな料理なのです。
コンソメとブイヨンの違いとは
よく日本では混同されがちですが、コンソメとブイヨンもフランスでは明確に分けられています。
ブイヨンも肉と野菜からとったダシのことを言うのですが、あくまでダシの状態がブイヨン。
そこから具材を入れて煮込んだりなどの工程を経て、料理として完成したものがコンソメというわけですね。
なので日本で売られている固形のコンソメは、肉と野菜からとったダシを粉末にして固形状にしたものなので、厳密に言えばまだブイヨンの状態です。
でも具材を煮込んで固形コンソメを投入し、スープとして完成させてしまえば、コンソメと呼んでもいいのかもしれませんね。
コンソメパンチのパンチとは
固形コンソメが厳密にはコンソメでないのなら、ポテトチップスのコンソメ味も厳密にはコンソメではないのかもしれません。
ポテトチップスも商品として完成されているといえば完成されていますが(笑)
余談ですがカルビーのポテトチップスは、コンソメ味ではなく「コンソメパンチ」なんですよね。
この「パンチ」って何だろうとともって調べていたのですが、そのまま「パンチが効いてる」という意味のパンチみたいです。
コンソメ味が登場した1978年ごろに流行していた言葉とのこと。
新しい商品を登場させる際にインパクトをつけたいということで、「パンチ」が後ろにつけられたそうです。
2018年にコンソメパンチ40周年を迎えた際には、「コンソメチョップ」や「コンソメキック」なるものも登場していました。
あとがき
日本では身近ですが、本場フランスでは非常に奥深い料理とされているコンソメ。
コンソメを使った食品もたくさん出ていますが、それらは本場だと「ブイヨン」として扱われるものなのですね。
実は複雑だったコンソメの定義、しっかり覚えておきたいですね。