ある日突然やってくる「しゃっくり」
何の前触れもなく急にやってくるので、シーンによっては困ってしまいますよね。
すぐ治まればいいのですが、普段私たちがよく聞く止め方は本当に効果があるのでしょうか。
そもそもどうしてしゃっくりは急に出てくるのでしょうか。
今回はしゃっくりについて詳しく調べてみました。
どうしてしゃっくりは起こるの?
しゃっくりは正式な医学名称を「吃逆(きつぎゃく)」といいます。
しかしその原因はいまだによくわかっていません。
肺の下にある横隔膜がけいれんすることによっておこるのですが、その横隔膜のけいれんがなぜ引き起こされるのか、いまだに解明されていないのです。
私たちは呼吸をするとき、肺と一緒に胸の筋肉も動きます。
例えば息を吸うときは胸が膨らみますが、あれは胸の筋肉が持ち上げられているからです。
そしてその時、肺の下にある横隔膜は引き下げられるように動きます。
肺が膨らむために下に移動してスペースを空けているのです。
しかしこの横隔膜が何らかの理由で痙攣してしまい、その瞬間に息を吸ってしまうと、横隔膜が下がり切りません。
その結果、声門が閉じたまま呼吸をしようとして、「ヒック、ヒック」としたしゃっくりが出てしまいます。
この横隔膜のけいれんは、どちらかといえば安静にしているときよりも、社交的な場で起こることが多いようです。
例えば飲み会やパーティなど、話す・笑う・食べる・飲むなどの行為が短時間に繰り返し行われると、しゃっくりが誘発されることがあるといわれています。
血液中の二酸化炭素濃度が低下しているときに起こりやすいみたいなので、お酒を飲むときは意識してみてはいかがでしょうか。
しゃっくりの有効な止め方は?
誰かに驚かされたり、息を止めたり、水を飲んだりなど。
しゃっくりを止める方法は今まで皆さんもいくつか聞いたことがあるかと思いますが、これらは本当に効果があるのでしょうか。
実をいうと、ほとんどの方法が効果があります。
横隔膜がけいれんするのは、たいていどこかの神経に刺激が与えられた時です。
横隔神経や呼吸中枢など、呼吸に関する神経が何らかの原因によって刺激されることで、横隔膜がけいれんします。
そしてその神経にもう1度刺激を与えてあげれば、横隔膜は再び本来のリズムを取り戻して、しゃっくりが治まっていくことが多いのです。
ちなみにしゃっくりには一時的しゃっくりと持続性しゃっくりがあります。
たいていの場合は一時的しゃっくりで、基本的には短時間で治まっていきます。
また持続性の場合でも、100回しゃっくりが続くと…という噂は事実ではないので、安心してください。
ただ何日もしゃっくりが続く場合は何らかの疾患の可能性もあるため、注意が必要かもしれません。
肺炎や腎機能不全、あるいは胸部や胃の手術の経験があると、それらが原因で横隔膜が刺激されることがあります。
あるいは脳浮腫や脳卒中によって脳の呼吸中枢がうまく働かなくなってしゃっくりが起こるということもあります。
こういった場合は、その原因が解決されるまでしゃっくりが続く傾向があるので、必ず医療機関での診察を受けてください。
あとがき
実はいまだにはっきりとした原因が解明されていないしゃっくり。
ですがある程度の傾向はわかってきているので、シーンによっては意識して出ないようにすることは可能でしょう。
昔ながらの止め方も効果があるみたいなので、今まで通り付き合っていくのがベターですね。