鷹匠という仕事をご存知でしょうか?「たかじょう」と読むのですが、簡単に言ってしまうと鷹の飼育や訓練をおこなう専門家のことです。今回は、鷹匠の仕事について詳しくお話ししていきたいと思います。

 

 

 

鷹匠の仕事内容とその歴史

鷹匠とは鷹の飼育や訓練をおこなう専門家のことを指します。もともとは実際に狩りをおこなって、その狩りの獲物を売ることによって生計を立てていたのですが、現在では狩猟そのものが制限されています。

そのため、現在の鷹匠の主な仕事というのは各種メディアへの出演やイベントの際に鷹匠としての伝統技術を披露することです。

その他にも鷹を使った害鳥の追い払いなどの仕事が自治体から依頼される時もあります。

最近、害鳥(獣)駆除の仕事は増えているらしく、近年少なくなった鷹に慣れていない現代の害鳥(獣)を追い払うには適しているそうです。

 

かつては、天皇家や徳川家などの大名に仕えていたほど鷹匠の歴史というのは古いものです。

当時は鷹そのものが権力や権威の象徴であったため、鷹匠というのは今では想像もつかない特別な立場にありました。

現在では日本伝統の継承者という立ち位置になっていますが、その歴史は古く技能としては非常に高度なものになります。

 

 

鷹匠になるには?

海外には鷹を扱うための国家資格があるのですが、日本には国家資格がありません。ただ、日本国内には民間の団体が複数ありますので、それらの団体が主催する認定試験に合格する事で活躍の場を得ることができます。

もちろん、試験を受ける前にはどこかの流派の研修会に参加、入門し、訓練を受ける事になりますが、一般的には3年ほどで、師匠のもとで鷹匠について学び、鷹そのものの扱いにも慣れていくことができます。

修業期間は短くても努力次第で能力を発揮できるのが特徴的と言えます。

 

 

鷹匠の収入はどれくらい?

今の時代、鷹匠のみの収入だけで生計を立てているのは難しいでしょう。各種メディアやイベントへの出演料、害鳥の追い払いなどでの収入が主になるかと思いますが、年収で100万円に達すればいいほうというレベルです。

交通費や鷹のエサ代もかかりますので、鷹匠以外の仕事をで収入を得ていないと難しいというのが現状です。鷹匠が減少し、需要が高まれば収入は上がりますが、それよりも日本の伝統技術を守る事の方が大切ですね。

このままでは鷹匠の数は減る一方なので、新たな組織や法律の適用を進めていって欲しいと願っています。

 

 

鷹匠は何人ぐらいいるのか?女性鷹匠は?

今のところ、鷹匠が全国に何人いるのかというのはわかっていません。ただ、そう多くはないでしょう。

そして鷹匠というと男性のイメージが強いのですが、実は女性でも鷹匠になることが可能です。実際に、女性で鷹匠として活躍している方はいます。

数年前には女子高生の鷹匠が話題になりましたし、最近では漫画家であり鷹匠であるという女性も登場しています。これからは男女関係なくチャレンジしていって欲しい職業ですね。

 

 

あとがき

日本の伝統文化である鷹匠ですが、現時点では鷹匠のみで生計を立てるのは難しそうです。ただ、鷹を操るという夢のある仕事である他、時代とともにその在り方も変わりつつありますので、注目しておきたい仕事のひとつです。何かの機会があれば、師匠を目指してチャレンジしてみてはいかがでしょうか?