5月も下旬を迎え、そろそろ梅雨入りの季節となってきました。
6月は祝日もないですし、ずっと雨が降っていますし、なんだか気分まで滅入ってきてしまいますよね。
ですがどうして6月だけこれほどの雨が降るのでしょう。
他の時期は雨が降ったとしても、ここまで長期間にわたって雨が続くことはありません。
いったいこの時期の日本に何が起きているのでしょうか。
どうして6月だけ大量の雨が降るのか
6月には梅雨の時期がやってきます。
沖縄ではもう5月14日に梅雨入りが発表されていましたね。
2019年の梅雨入りは平年並みと予想されているので、本州でも6月ごろには梅雨がやってくることでしょう。
ですがどうしてこの期間だけこれだけ雨が続くのでしょうか?
春は移動性高気圧のせいで天気が不安定になりがちですが、雨の日がずっと続くことはありません。
なぜ6月だけが特殊なのでしょうか。
梅雨の時期は4つの気団が勢力を持つ
やはり天気のことを知るには、気団の動きを見ていくのが1番です。
梅雨の時期には
揚子江気団
熱帯モンスーン気団
オホーツク海気団
小笠原気団
の4つの気団がそれぞれ絡み合っています。
まず3月から4月にかけて揚子江気団が中国大陸方面に発達。偏西風に乗った移動性高気圧をもたらし、日本は不安定な天気となります。
その一方で、東シナ海方面から熱帯モンスーン気団も北上。温暖湿潤な空気をまとい、5月ごろに揚子江気団と衝突を起こします。
本来2つの気流がぶつかると、勢力の大きいほうが小さいほうを覆ったり・潜り込んだりして、温暖前線もしくは寒冷前線となるものなのですが
勢力の同じくらいの強さの気流がぶつかったとき、2つの気流はせめぎあいを起こし、停滞前線になってしまうのです。
揚子江気団と熱帯モンスーン気団も停滞前線となり、沖縄や九州方面に雨をもたらします。
この時の雨は、温度は高いですが、激しく降ることが多いのが特徴です。
そしてここから少し遅れて、東側ではオホーツク海方面にオホーツク海気団が、太平洋側に小笠原気団が発達します。
この2つもやはり6月ごろに衝突し、停滞前線を発生させます。この時の雨は、冷たくシトシトと降るのが特徴です
つまりこの時期の日本では、西側と東側で2つの停滞前線が発生しているということなのですね。
ちなみに揚子江・熱帯モンスーン気団の方が早い時期にぶつかるため、沖縄方面の方が梅雨入りが早くなります。
そしてこの2つの停滞前線は次第に日本列島で衝突し、全国を覆う梅雨前線となり、長期にわたって日本列島に雨をもたらします。
しばらくはせめぎあいが続きますが、少しずつオホーツク海気団の勢力が弱まっていき、7月あたりからようやく落ち着いてくるみたいです。
北海道には梅雨はある?ない?
北海道には梅雨がないと思われがちですが、実は北海道でも梅雨前線がもたらす雨が降ることはあります。
つまり北海道にも梅雨はあるということですね。
ただし梅雨前線が北海道にかかるころには勢力も弱まっていますし、北海道についてもすぐに消えてしまうこともあるので、普通の雨とそう変わりません。
なので北海道の方は梅雨を体感することはないみたいですね。
天気図で言えば梅雨だけど、実際には梅雨と感じていない。なので北海道にお住いの方ははもうどちらでもいいみたいな感じになっているみたいです(笑)
あとがき
実は4つもの気団が絡み合って起きていた梅雨。
しかも地域によって雨の降り方にも違いがあったんですね。
梅雨の時期はじめじめとしてヤル気が低下しがちですが、夏を楽しく過ごすためにもしっかりと乗り切りましょう。