空気が乾燥してくると、唇がひび割れやすくなってしまいます。
秋から冬にかけてリップクリームが手放せないという方も多いのではないでしょうか。
ただ自然と治るときもあれば、ずっとひび割れが治らないというケースもあるかと思います。
実はその場合、乾燥以外のケースでひび割れしているということもあるので気を付けなければなりません。
他の場所に比べて唇はひび割れやすい
実は唇は他の場所に比べて皮膚が薄くなっています。
そのうえ皮脂腺もないため、自分でバリアを張ることもできません。
つまりどれだけ安静に過ごしていても、唇は他の場所の皮膚よりも切れやすい状態なのです。
唇がひび割れてしまう原因は、多くの場合「乾燥」です。
空気の乾燥はもちろんのこと、呼気の出入りも多い場所ですから、必然的に乾燥しやすくなってしまうのです。
あるいは外部からの刺激という場合もありますね。
少し爪をひっかけてしまったり、食事中にうっかり噛んでしまったり、口を拭くときに力を入れすぎてしまったりなど、要因は様々です。
ですが、唇が切れてしまった場合、絶対にその傷を舐めてしまってはいけません。
リップクリームを持っていないと、つい舐めて対処しがちですが、たいていの場合は悪化してしまいます。
唇を覆っているわずかな油膜を取り除いてしまったり、付着した唾液が乾燥してさらに切れやすくなることだってあるのです。
唇を舐めることによって慢性的にひび割れが起きてしまうことを「落屑性(らくせつせい)口唇炎」といいます。
唇が荒れたら薬用のリップ
では唇が切れてしまった場合、どう対処するのが正解なのでしょう。
やっぱりリップクリームを持ち歩くのが手っ取り早いですね。
ただしすでに唇が切れてしまっている場合は薬用のリップクリームが必要です。
コンビニなどで気軽に購入できるリップクリームはたいてい医薬部外品あるいは化粧品で、乾燥を予防するために塗るものです。
ひび割れの治療のために塗るのであれば、薬局などで医薬品として販売しているものを購入しましょう。
もちろん唇のひび割れ専用の治療薬もありますので、そちらを使っても構いません。
唇は皮膚が薄い分、ほかの場所に比べてターンオーバーのサイクルも早いので、しっかりと対処すれば1週間程度で治まっていきます。
口角が荒れている場合は要注意
ただし唇の端、つまり口角がひび割れてきた場合、乾燥以外が原因であることも多くなります。
口角が荒れる場合は、ストレスや寝不足、食生活の乱れなどが考えられます。
これらはビタミンB2やビタミンB6、ビタミンCなどの消費を激しくしてしまうので、皮膚の生成のためのビタミンが足りなくなってしまうのです。
またストレスや疲労などによって免疫力が低下してしまうと、唇カンジダなどが起こってしまうことがあります。
カンジダはカビ菌の1種で、健康な時は特に体に影響を与えません。
ですが抵抗力が落ちていると、このカンジダが増殖してしまい、口角にひび割れやかぶれを引き起こしてしまいます。
他にも化粧品や歯磨き粉のアレルギーで荒れてしまうこともあるといいます。
もちろん、これらが原因でできたひび割れを舐めてしまったりすると余計に荒れてしまうので注意しなければなりません。
口角のひび割れを改善していくには、まず普段の生活から見直していく必要があります。
食生活ではビタミンB2、ビタミンB6をしっかりととること。
ビタミンB2は卵や納豆、乳製品、レバー、ウナギなど
ビタミンB6はカツオやマグロといった魚類、レバーやバナナなど
ビタミンCは柑橘系の果物などに多く含まれています。
そのうえで、夜更かしして寝不足にならないよう、規則正しい生活を心がけてください。
もしなかなか症状が治らない場合は、医療機関へ相談するようにしましょう。
あとがき
秋から冬にかけて、空気がどんどん乾燥していきます。
唇がひび割れてしまうとつらいので、あらかじめ予防しておきたいですよね。
また口角が切れてしまった場合は乾燥以外にも注意しなければなりません。
健康にも気を付けて、快調な日々を送りましょう。