皆さんもご家庭や職場でたこ足配線を使っていますか?

 

コンセントが遠かったり、いくつもの電子機器をつながないといけないときにすごく便利ですよね。

 

ですが正しい使い方をしなければ火災につながる危険性があることも、以前から指摘されています。

 

製品によっては差込口が5つも6つもあったりしますが、いくつまでつないで大丈夫なのでしょうか?

 

たこ足配線には定格容量がある

たこ足配線、正式には「テーブルタップ」といいます。

 

差込口(電源タップ)の数は製品にもよりますが、いくつものコンセントを1度につなぐことができてすごく便利です。

 

家でも家庭でも大活躍だと思います。

 

 

ですがこのたこ足配線、あまりに滅茶苦茶な使い方をしていると、火災につながってしまうともいわれています。

 

製品によっては電源タップが6つくらいあったりしますが、もしかして全部使っちゃうと危ないのでしょうか?

 

 

というわけではなく、たこ足配線が危ないのは定格容量を超えた時です。

 

定格容量というのは、一定の条件下で同時に使用できる電気の容量のことを言います。

 

一般的なテーブルタップの定格容量は15A(1500W)

 

W(電力)=A(電流)×V(電圧)であることは理科の授業で習ったかと思いますが、日本の家庭の電圧は通常100Vなので、15Aの家電を使うと電力は1500Wになります。

 

(あくまで目安ですが)

 

もちろんこの数字も製品によって変わってはくるのですが、定格容量を超えてしまうと発火の危険性が高まってくるといいます。

 

1つのタップにいくつコンセントを刺したかではなく、1つのタップでどれくらいの電力を消費しているかが問題になるということなのですね。

 

どれくらいで15A(1500W)になるのか

ではこの15A(1500W)という数字がどれくらいのものなのか、実際に見ていきましょう。

 

気を付けるべきはやはり家電です。

 

家電にもそれぞれ定格出力というのものが定められており、

 

電子レンジ:10A(1000W)

オーブントースター:12A(1200W)

電気ポット:7A(700W)

掃除機(弱):2A(200W)

掃除機(強):10A(1000W)

エアコン(冷房):10A(1000W)

エアコン(暖房):13A(1300W)

炊飯器:5.7A(570W)

 

もう電子レンジとオーブントースターを一緒に使うだけで定格容量をオーバーしてしまいますね。

 

これらはたこ足配線にして同じタップで使うべきではありません。

 

どれも家庭には必須のものなのですが、電源はしっかりと分けておきましょう。

 

ほかにもパソコンだったり、テレビだったりは1.2A(120W)~1.5A(150W)ほど。

 

上記の家電と一緒に使わなければ大丈夫でしょう。

 

そしてもっともコンセントが必要であろうスマホの充電は0.12A(12W)

 

とくにたこ足配線でも問題はなさそうですね。

 

トラッキング現象にも要注意!

定格容量だけに注意しておけばいいというわけでもありません。

 

もう1つ覚えておくべきなのが「トラッキング現象」による危険性です。

 

トラッキング現象というのは、電源タップの隙間にホコリが溜まってしまい、そのホコリが湿気を吸うことによって、コンセントを差したときに漏電してしまう現象です。

 

小規模でもタップ周りが黒く焦げ付いたり、最悪の場合は火災が引き起こされてしまうことも。

 

 

たこ足配線に限らず、備え付けの壁コンセントでも起こり得ることなので、普段から気を付けておきたいですね。

 

とくに洗濯機や冷蔵庫など、コンセントの抜き差し頻度が少ない場所は、ほこりが溜まりやすく危険です。

 

たこ足配線タップにはホコリが溜まらいようにシャッターがついていることもありますが、使う前にしっかりと確認してください。

 

コンセントはマメに掃除するように心がけましょう。

 

コンセントを掃除する場合、壁コンセントの場合はまずブレーカーを落とすたこ足配線の場合は主電源を切って、電気が流れていない状態にします。

 

そしてエアダスターでホコリを吹き飛ばしてから、綿棒で細かいホコリをふき取ってください。

 

あとがき

生活に革命をもたらしたであろうたこ足配線。

 

非常に便利な反面、正しく使わなければ火が飛び出てしまうこともあります。

 

特に消費電力の多い家電には注意して、安全にたこ足配線を使いましょう。