皆さんは朝ご飯をきちんと食べていますか?
きちんと1日3食とらないと調子が出ないという方もいれば、朝は食べなくても平気という方もいらっしゃるかと思います。
1日3食はもはや常識にもなっているのですが、はたして本当に正しいのでしょうか?
江戸時代までは1日2食が常識
1日3食が常識となったのは、実はここ数百年のことです。
それまでは1日2食、朝と夕方に食事を取るというのが一般的でした。
平安時代中期以降、武士の中には間食も含めて3食を取る者も現れたり、鎌倉時代になると朝廷の間でも1日3食の文化が広まっていきましたが、農民たちの生活はずっと1日2食のまま。
「二食は優雅 三食は野卑」
という言葉もあったくらいです。
この状況が変わってきたのは江戸時代のころ。
しかもきっかけは明暦の大火だったといいます。
明暦の大火はいまだに原因が不明で、一説によれば幕府が治安の悪化した江戸を再構築するために自ら火を放ったという説もあるのですが…
ともかく、この火事によって江戸の街は大半が焼き尽くされてしまいます。
その再建のため、幕府は全国から大工や職人を呼び寄せ、1日中復興作業に当たらせました。
しかし、幕府が支給した食料は1日2食分のみ。
朝から晩まで働きづめの彼らにとって、この量では足りません。
そのため、幕府が1日3食を支給するようになり、徐々にその文化が一般市民にも広まっていったといいます。
またこのころには動物油や植物油を使った照明も発展していき、人々の活動時間は長くなっていきました。
それもまた、1日3食の文化が広まっていった要因の1つだともいわれています。
ちなみに欧米でもずっと1日2食がスタンダードであり、1日3食の文化が広まったのは1910年にエジソンがトースターを発明してからでした。
1日3食は本当に正解か
さて、1日2食と1日3食、いったいどちらが本当に体に良いのでしょうか。
結論を言えば、必要な栄養さえ取れていればどちらでもいいとのことです。
しっかりとバランスの取れた食事ができていれば、1日2食でも問題はないとのこと。
食事の回数よりもきちんと栄養が足りているかどうかが重要ということですね。
反対にバランスの悪い食事は2食だろうが3食だろうがNGとなります。
ただし、やっぱり体への負担が少ないのは1日3食だそうです。
1食当たりの量が多くなってしまうと、それだけ内臓に負担がかかってしまいますから。
特に血糖値は上昇しやすくなるため、糖尿病などを患っている場合は要注意です。
また成長期の子供にも1日2食はお勧めできません。
子供が健やかに成長するにはたくさんの栄養素が必要ですから、やっぱりバランスよく3食を取ることが大切になってきます。
特に子供がスポーツをしていたのなら、1日3食でも足りないことだってあります。
しっかりと食べさせてあげて、グングン成長してもらいましょう。
あとがき
いまや世界の常識となった1日3食ですが、実は2食でも特に問題があるというわけではなさそうです。
ですが何かしらの病気を患っている方は、しっかりと3食をとる方がいいでしょう。
自分の体調と生活リズムに合わせて、食事の回数を調整してみてください。