携帯電話にカメラ機能がついてから、気軽に写真を撮ることができるようになりました。
普段から持ち歩くものにカメラ機能をつけるなんて、革命的でしたよね、
でもカメラを使っているとふと気になることが。
どうして写真を撮るときに「はい、チーズ」というのでしょうか?
その由来について、詳しく調べてみました。
昔からある「はい、チーズ」の掛け声
写真を撮るときに使うかけ声といえば「はい、チーズ」
もう昔から使われている言葉ですよね。
「イー」と発音すると自然と口が横に開くので、笑顔に近い表情になります。
幼いころの記憶を思い返しても、写真を撮るときには絶対に「はい、チーズ」でした。
きっと私たちが生まれるよりも、ずっと前から使われていた言葉なのでしょう。
でもどうしてチーズなのでしょうか?
「イー」の発音で笑顔が作れるのなら、それこそ「ピース」という単語が広まる可能性だってあったはず。
それにいつごろから使われるようになったのかも気になります。
今回は身近ながら謎の多い「はい、チーズ」について調べてみました。
カメラが登場した当時はなかった
カメラが日本にやってきたのは、江戸時代のことです。
1843年、日本に初めて銀板写真が持ち込まれました。
それ以前は、歴史を伝えるものといえば絵くらいでしたよね。
古くは絵巻物や屏風絵、江戸時代に入ってからも浮世絵などがその役割を担っていました。
歴史上の偉人もみんな絵で教科書に掲載されています。
(銅像で掲載されている人物もいますが)
ですが写真が登場して以降の偉人たちは、みんな写真が残っています。
やっぱり写真の方がその人のことをイメージしやすくなりますよね。
ただ昔のカメラは準備をしてから実際に撮影できるまで、かなりの時間がかかっていました。
カメラが登場した当時は8時間もの時間が必要だったとも。
日本に伝わってきたときにはかなり改良されていましたが、それでも2分くらいはかかっていたそう。
ずっとカメラの前で姿勢をキープしておかなければならなかったのです。
どのタイミングで写真が撮られるか分からないので、「はい、チーズ」なんてかけ声は当然ありません。
昭和のCMから流行?フランスで生まれた?
では「はい、チーズ」はいつ登場したのか。
それはカメラが日本に伝わってから100年後、1960年代だといいます。
雪印チーズのCMにて、うまく表情が作れないモデルに対して、外国人カメラマンが「Sey, Cheese!」といったことがきっかけといわれています。
ここから「はい、チーズ」が全国的に広まっていきました。
ではなぜ「チーズ」なのか。
それはカメラが発明されたフランスに起因しているといわれています。
フランスでは「1つの村に1つのチーズがある」といわれるほど、昔からチーズの生産が盛ん。
こういう「定番」が生まれるときって、たいていは身近なところから始まりますから。
写真を撮るときのかけ声も、自然の成り行きでチーズのになっていったのではないでしょうか。
あとがき
昔からおなじみの「はい、チーズ」というかけ声。
実は60年も前から使われていた言葉なのですね。
時代は移り変わっても、変わらず使われる言葉も安心感があっていいものです。