みなさんもお酒とスポーツドリンクを飲み合わせると悪酔いするという噂を聞いたことがあるかと思います。
酒飲みにとってはまるで常識のような話ですが、はたして科学的に見てもこの話は本当なのでしょうか。
お酒とスポーツドリンクの組み合わせについて、詳しく調べてみました。
お酒とスポーツドリンクの組み合わせはNG?
スポーツドリンクとお酒の組み合わせは酔いやすいからから危険
誰から教えてもらったのか覚えていないのですが、いつの間にか「この2つの組み合わせは危ないんだな~」となんとなく認識していました。
ただそれを逆手にとって気軽に酔うために混ぜて飲んでいる知り合いもいましたが(笑)
個人的にはこの組み合わせで飲んだことはないのですが、本当に酔いやすい組み合わせなのでしょうか?
実をいうと、スポーツドリンクとお酒を一緒に飲むと酔いやすくなるという説に、科学的根拠はありません。
世間的には「スポーツドリンクは身体に吸収されやすいからアルコールも吸収されやすくなる」と認識されているみたいですが。
どちらかといえばむしろ推奨されている組み合わせだったりもします。
これは意外ですね!といっても飲酒後の話みたいですが。
お酒を飲んだ後は脱水状態になってしまいますから、素早く水分を補給できるスポーツドリンクは飲酒後には最適ともいわれているのです。
これについてはポカリスエットを販売している大塚製薬が正式に発表していますね。
飲酒後にスポーツドリンクは最適な選択肢
お酒を飲むと、体は脱水気味になってしまいます。
アルコールがもともと持つ利尿作用に加えて、体内に入ったアルコールを分解するのにも水分が消費されるからです。
胃や腸で吸収されたアルコールは血液中に溶け込み、肝臓へと運ばれます。
そこでアルコール脱水素酵素などによって分解されるのですが、この時に水分が消費されるのですね。
お酒の種類にもよりますが、例えばビール1杯なら2~3時間はかかります。飲み始めてからいいころ合いですよね。
でも体内ではその瞬間が1番水分が足りない状態なのです。
そのため、飲酒後は水分補給が推奨されています。
水やお茶でもいいのですが、中でもスポーツドリンクは非常に優秀。
体内に吸収されやすいよう浸透圧が調整されているので、失われた水分を素早く補給することができます。
ちなみにアルコールを分解する際に糖質も消費されるので、糖分補給もできるスポーツドリンクは本当にうってつけですね。
お酒とスポーツドリンクを混ぜるのは危険?
というように、スポーツドリンクとお酒をいっしょに飲んでも、早く酔ったり悪酔いしたりということはありません。
ただ実際にスポーツドリンクでお酒の回りが早くなった経験をお持ちの方も少なくはないかと思います。
科学的根拠ではなく、実体験が多くあるからこそ、ここまで噂が広まっているはずです。
考えられる理由としては、単純に「飲み過ぎ」が原因と思われます。
お酒をスポーツドリンクで割ると、すごく口当たりがよくなって飲みやすくなるそうです。
度数の高いお酒も、スポーツドリンクで割るとすごく飲みやすいんだとか。
だからついついお酒が進んでしまい、結果としていつも以上に多量のアルコールを摂取してしまうのではないでしょうか。
酔いの状態にもほろ酔いから酩酊までいろいろとありますが、どれだけ酔うかはアルコールの摂取量で変わってきます。
つまりスポーツドリンクの特性によってアルコールの吸収が早まるのではなく、単に飲み過ぎてしまうからアルコールの摂取量が増えてしまう。
これがお酒とスポーツドリンクがNGとされてきた要因なのではないでしょうか?
度数の高いお酒に混ぜたり、飲みすぎなければいいという話かもしれませんが、心配であれば同時に飲むのは控えた方が良いかもしれません。
あとがき
お酒とスポーツドリンク、今までNGとされてきた組み合わせですが、飲酒後の水分補給という点ではむしろ推奨される組み合わせでした。
気を付けるべきはお酒をスポーツドリンクで割ったとき。
口当たりが良いからといって飲み過ぎてしまうと、次の日が大変なくらいによってしまいますから。