日本では、現時点で約3000万人もの花粉症患者がいるといわれています。完治は難しいとされていた花粉症ですが、現在は皮下免疫療法や、アレロックの服用、ヒスタグロビン注射など、様々な治療法が提案されています。今回は、花粉症以外にも色々なアレルギー完治に繋がる方法を詳しく解説していきます。治療の際は、是非参考にしてみてください。

 

また以前の記事で「舌下免疫療法」を紹介しましたが、個別の種類での花粉症を集中して治療できるというメリットがある一方、デメリットとしては複数の花粉への反応には対応できていない事が挙げられます。

もし「花粉症はスギだけ」という方には舌下免疫療法が最適だと思いますので、過去記事を参考にしてください。

https://mudarich.com/249.html

 

皮下免疫療法とは?

皮下免疫療法とは、アレルギー検査でアレルゲン(原因物質)を探し出し、そのアレルゲンを含む治療薬を注射で皮下に取り込む治療法のことです。

少しずつアレルゲンのエキスを体内に取り入れることで、アレルギー反応が起きるのを徐々に減らしていくことを目的としています。

 

 

皮下免疫療法のメリット

皮下免疫療法には、次のようなメリットがあります。

  • 他の薬の服用や注射使用時よりも副作用が少なくて安心
  • 2つ以上の花粉症にかかった場合も、同時に治療ができる
  • 花粉症以外の食物アレルギーなどの疾患にも効果的
  • 保険が適用される

薬の服用や注射による治療は、眠気や他の病気を誘発するような副作用も報告されていますが、皮下免疫療法はそのような副作用が少ない治療法です。

 

スギとヒノキ、スギとイネ科など、複数の花粉症を発症している場合も、同時に治療できます。また、皮下免疫療法は食物アレルギーなどにも効果があることも分かっています。

花粉症の患者は食物アレルギーも併発しやすいため、ありとあらゆるアレルギーに効果的な心強い治療法です。

 

また、皮下免疫療法は保険が適用されます。治療費の負担も少なく取り組むことができるのも大きなメリットです。費用の目安として、僕の場合は2週間に一度の注射で一回500円程なので、月間1000円程度で済みます。(病院によって違うので事前に確認しましょう)

 

 

アレロックの効果とは?

もうひとつ、アレルギー症状に効果的な治療薬である「アレロック」。

鼻花粉症の3大症状であるくしゃみや鼻水、鼻づまりといった症状を改善する効果が強く、効果の即効性も期待できます。

非鎮静性である第2世代抗ヒスタミン薬では効き目が薄いとされている鼻づまりにも、大きな効果を発揮する治療薬です。

 

 

アレロック使用の注意点

アレロックの副作用は主に眠気です。ですが、その感じ方には副作用があります。眠気を感じる原因として、服用するタイミングが挙げられます。

食後の服用は、消化活動で血液が循環され、一時的に脳への酸素供給が減少し、頭がボーっとします。そこに薬の服用が重なり、一層強い眠気を感じてしまうことが考えられます。

それでは、眠気を解消するにはどうすれば良いのでしょうか?

  • 薬を変える
  • 他の薬と併用して様子をみる

薬を変えるのは副作用を抑える一番の方法です。ですが、アレロックは医師の判断のもと、病院で処方される薬なので、副作用が強い時は専門医に相談をして薬を変更するか、他の薬との併用を医師と一緒に検討してみましょう。

ちなみにアレロックで眠気を感じる人の割合は約7~8%と言われているので、試す価値は大きいですね。

 

僕はスギ花粉は通常の100倍のアレルギー反応で、他にもヒノキやブタクサ、ハウスダスト等、もはや「花粉系アレルギーのデパート」と自負できるほどです。花粉系のアレルギーはほぼ制覇していると言えます(笑)

1年で花粉症に悩まされない時期は12月後半のみという悲惨な状況でした。しかも症状もひどく、喉の内部が腫れて呼吸困難な状態になるので危険ともいえる状態を多く経験しました。

今は次に挙げる皮下免疫療法とアレロックの併用で、続けてさえいればほぼ完治状態になっています。

 

 

状況に合わせて、皮下免疫療法とアレロックを組み合わせる

皮下免疫療法は副作用も少ない治療方法ですが、デメリットもあります。治療期間は2~3年は必要だといわれていて、場合によっては5年かかることもあります。

僕の場合は改善を体感できるまで半年ほどでしたが、100%治療の効果が得られない場合もありますのでご注意下さい。

総合的に考えると、より効果的に花粉症を解消する方法として、皮下免疫療法とアレロックの服用を組み合わせて治療していくのがオススメです。アレロックは眠気を感じる場合があるので、日中は皮下免疫療法をして、夜寝る前にはアレロックを服用する方法も検討してみてください。

ただし、必ず病院の医師に相談の上で行うようにしましょう。アレロックは1日に2回の服用とありますが、僕は1日1回、しかも眠気を感じないので、朝食後に1錠ののペースで今のところは順調です。

しかし飲み忘れると湿疹等の症状が出るので、「完治」とは言い難いですが、症状自体は完全と言っていい程に抑える事ができています。

 

 

あとがき

現在、スギ花粉症以外の花粉症を完治させるには、皮下免疫療法しかないといわれています。花粉症を完治させたい場合は、皮下免疫療法は欠かせません。それと同時に、花粉症解消に向けて点鼻薬やアレロックなどの併用も検討してみてください。