このタイトルを見ただけで、皆さんの頭の中にはあの歌が流れていることでしょう。
あまりにも有名なフレーズなのですが、本当に魚を食べて頭がよくなるものなのでしょうか。
かつてから都市伝説的にささやかれてきたこの噂ですが、真実やいかに。
魚には栄養素が豊富
そもそも魚には栄養素が豊富です。
肉と同じくらいのタンパク質を含みつつ、カルシウム・ビタミンD・タウリンなども豊富。
さらに血液をサラサラにするといわれるオメガ3脂肪酸も含まれており、このあたりが肉以上に健康効果が強調される一因ですね。
島国である日本では昔からなじみのある食材ですし、頭がよくなる・ならないにかかわらず積極的に食べていきたいところです。
魚を食べると頭がよくなるのは本当か
では、頭がよくなるという件についてはどうなのでしょうか。
この話になると出てくるのがDHA(ドコサヘキサエン酸)ですよね。
DHAはオメガ3脂肪酸に分類される不飽和脂肪酸の1つであり、血中の中性脂肪値を下げるなど、体にさまざまな好影響を及ぼします。
そしてDHAの場合は特に脳への影響が非常に大きいそうです。
日本では加齢症としても知られるアルツハイマー病。
このアルツハイマー病は特に記憶や学習をつかさどる「海馬」の周辺が大きく影響を受けるのですが、
普段からDHAをよく摂取している人はこの海馬部分の収縮がそうでない人に比べて少なく、体積がキープされているといいます。
またアルツハイマー病は脳にアミロイドと呼ばれるたんぱく質が沈着してしまうことも原因の1つとされているのですが、
やはりDHAをよく摂っている人はこのアミロイドの沈着も少なかったというのです。
というように、DHAには加齢によって脳が劣化していくことを防ぐ役割が知られています。
これはこれで素晴らしい働きなのですが「頭がよくなるのか?」という疑問についての答えではありませんよね。
DHAは頭に良いことがわかりましたが、頭がよくなる働きはあるのでしょうか。
DHAでIQアップ!?
DHAがアルツハイマー病の予防に効果があるということは00年代後半から明らかになっていったのですが、
2017年の研究によるとIQにも影響を及ぼすのではないかという話も出てきました。
中国で9歳~11歳の児童500人以上に行った調査では、週に1回以上魚を食べる児童は、全く食べないという児童に対してIQの平均値が5ポイント近くも上がるそうです。
たまに食べる児童たちと比べても、3ポイントほどの差があるともいわれています。
また魚を食べるという習慣がある児童は、質のいい睡眠をとっている割合も高く、それもまた高IQ値の一因となっているのではないかともいわれています。
これに関しては肉よりも魚のたんぱく質の方が消化しやすいため、質のいい睡眠がとれているのでは?という見方もありますね。
いずれにしても知能指数であるIQ値が高くなるという研究結果が出ており、頭がよくなるという噂は本当といっても差し支えないようです。
ただし頭がよくなってもちゃんと勉強しなければテストの成績は上がっていきませんよ。
おススメのお魚
これからの季節におすすめなのはサンマですね。
9月中旬~10月上旬にかけて旬を迎え、焼いたサンマは秋の風物詩にもなっています。
DHAの目安摂取量は1日に1g~1.5gほどなのですが、サンマなら1尾でそのほとんどを賄えるのもポイント。
ちなみに「焼く」と「揚げる」ならば焼く方がDHAの損失が少ないので、焼いて食べるのがおすすめです。
他にもサバやアジ、マグロやカツオなどもおすすめです。
季節を問わず手に入る魚も多くなってきましたので、ぜひとも食卓に加えてみてはいかがでしょうか。
あとがき
「魚を食べると頭がよくなる」
これは事実といえるのもでしたが、つい最近までハッキリと究明されていなかったことは意外でしたね。
どちらにしても魚の健康パワーは目覚ましいものがあるので、ぜひとも定期的に食事に取り入れたいものです。